お知らせ

衝立の修繕

当社所蔵の河村琦鳳画の衝立を修繕いたしました。

修繕前
修繕後

約二百年の時を経て各所に亀裂や剥落が目立つようになっておりました。この度、三年後の当天満宮萬燈会に向けての修繕事業の一環として行いました。
修繕により孔雀、雀、クマバチが鮮明に現れました。孔雀は雀を、雀はクマバチを狙っているかのような、まるで食物連鎖を窺がえる躍動感溢れる絵となりました。
衝立が制作された天保七年は、冷害と大雨や暴風により大凶作となった「天保の大飢饉」の年で多くの人々が飢えていた背景があり、風刺を効かせているようにも感じられます。

絵師 廣戸一幸 氏